ネットショップで販売を始める場合、どのような方法が良いのでしょうか?
スニーカーブランド「One Face Original」を起業した八城有史氏に「ネットショップでの販売を始めた方法」を伺いました。
ネットショップでTシャツの販売を始めた理由、ネットショップでの初めての売り上げ、楽天のネットショップとは、お金を投資するという考え方などについてインタビューしています。
これからネットショップを立ち上げたいと考えている方や、ネットショップでの販売を考えている方の参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
ネットショップでTシャツの販売を始めた理由
最初はどうやって販売し始めたんですか?
最初は販売してなかったんだよね。自分で着てただけ。そしたら、意外に友達とかから「そのTシャツいいね。」っていう反応が多かったんだよね。
だから、「ちょっと売ってみようかな。」っていう感じでネットショップで販売を始めた。そうしたら、友達とか親戚が注文してくれたんだよね。
それで「Tシャツを作ってネットショップで販売してるんだよね。」って言ったら、「じゃあ、作ってよ。」って。
たぶん、応援してくれてるからだろうとは思うけど。でも、ちゃんとお金をもらって作ってたよ。
販売を始めて1年間は、コンビニの給料とたまに作ってたTシャツの収入しかなかった。
Tシャツの収入は友達と親戚くらい。ネットショップでも販売してたけど、全然売れなかった。
なぜネットショップで販売しようと思ったんですか?
元々、大学の時からネットを活用してたのよ。「ネット先生」って呼ばれてたくらいだから。(笑)
友達の中でいち早くネットでいろんなことを調べたり、レポートを作ったりしていて。
みんなパソコンは持ってたのに、ほとんど使ってなかったんだよね。
それで、「Tシャツを販売するなら、絶対ネットショップだな。」って思ってたんだよね。
ネットショップを作る知識は全然なかったんだけど、ネットで「ネットショップ 作り方」って調べて試行錯誤して作るしかないよね。
コンビニのバイトをフルで入りながらネットショップを作ってたから、けっこう時間がかかったなぁ。確かネットショップを申し込んでから開店するまでに3ヶ月ぐらいかかったと思う。
ネットショップではどのように販売し始めたんですか?
最初、ネットショップでは30点ぐらいから販売を始めたんだよね。Tシャツが25点くらいに、スニーカーが5点くらい。
キャノンのコンパクトデジカメと家の蛍光灯で商品の写真を撮って。(笑)家のライトだけじゃ綺麗に撮れないから、テーブルを持ち上げたりしてね。
「ちょっとテーブル持ち上げて。俺が撮るから。」みたいな。(笑)その時は、今一緒に仕事をしている「まっちゃん」もやってて。
まっちゃん?
まっちゃんは友達が飲み会に連れてきた子だったんだよね。大学を卒業して「自分でやる。」って決めて、コンビニでバイトしてた時。2007年くらいだったと思う。
自分でTシャツを描いて販売しようと思ってた時に、まっちゃんもTシャツとか靴に絵を描いてたんだよね。そのスニーカーを飲み会に履いてきてて。
Tシャツからスニーカーに変更したのは、まっちゃんが履いてたスニーカーを見て「このスニーカーは絶対に売れる。」と思ったの。今でもそのスニーカーが一番売れてる。
「これだ!スニーカーに変更だ!」と思って、徐々にスニーカーに変更していって。
それで「俺、Tシャツとかスニーカーに絵を描いて販売してるんだけど、ちょっとやってみない?」ってスカウトしたんだよね。
まっちゃんも最初はそんなノリ気ってわけじゃなかったんだよね、普通に社員として働いてたから。
俺はもう「これでイケる!」って思い込んで言ってたから、なんとなくついてきてその気になったくれたっていう感じかな。
そんなきっかけでまっちゃんとブランドを始めて、ネットショップを開いて、イベントに出し始めたっていう流れ。
ネットショップでの販売とイベントはどっちが先なんですか?
ネットショップでの販売が先かな、イベントに出せる商品があったってことは。でも、ネットショップもイベントもほぼ同時ぐらいだと思う。
「デザインフェスタ」っていうイベントがあるって知って「とりあえず見に行ってみよう。」って行ったんだよね。
そこで知り合った人に色々話を聞いて、「ちょっと出してみようかな。」ってなって、翌年に「デザインフェスタ」に出したの。
スポンサーリンク
ネットショップでの初めての売り上げ
ネットショップでの販売で、売上が立ち始めたのはいつですか?
初めてネットショップから売上が立ったのは、ネットショップで販売を始めてちょうど1年後くらいかな。ホントにオンボロのネットショップで。(笑)
ネットショップで初めて商品が売れた時、どんな気持ちでした?
泣いたよね。いや、ホントに。ネットショップで販売を始めて1年ぐらい経ってから、知らない人からの注文が来たからびっくりしたよね。今でも覚えてる。
でも、その後は全然売れない。「オリジナルのオーダーTシャツできませんか?」みたいな問い合わせはたまーに来るようになった。でも、ネットショップに置いてる商品は売れない。
次にネットショップから売れたのは、そこから3ヶ月くらい経った後かな。
それで、友達が楽天でネットショップをやってて「楽天、やってみたら?」って言われて「ちょっと見てみようかな。」って感じで楽天の説明会に行ってみたの。それで、楽天に登録したんだよね。
楽天のネットショップとは
楽天のネットショップはどんな感じですか?
楽天のネットショップの説明会があるんだよね。そこで楽天の説明を聞いて、申し込むか申し込まないか。
自分で作ったネットショップとは違って月々お金がかかるけど、そこは「投資だ。」と思って。
それで楽天のネットショップで販売を始めて、ちょっと頑張ってみて、楽天のネットショップからちょっと売れ始めたんだよね。
楽天のネットショップで販売を始めて4ヶ月後くらいから徐々に。3ヶ月間はまったく売れなかった。
楽天のネットショップってけっこうお金がかかるイメージがあるんですが?
お金はかかる。4ヶ月後くらいからやっと売れ始めて、最初の月は10万円くらい売れたかな。ただ、その3ヶ月の間にけっこういろいろやったのよ。
楽天の中に企画がいっぱいあって、とにかく楽天がやってる無料の企画に参加したの。「送料無料」とか「ポイント10倍」とか「福袋」とかね。今は絶対やらないけど。
そういう企画に参加しているうちにお客さんがちょっとずつ見てくれるようになって、ちょうど4ヶ月目ぐらいに売れたんだよね。
その時はホッとした。なぜかっていうと、楽天のネットショップって半年契約なのね。それで、ちょうど3月で契約が終わりで、俺がコンビニで貯めた資金が底をつきそうな時だったの。
「ここで売り上げが立たないと資金がなくなって次の更新ができない。」っていう。
けっこういろんなところに投資したんだよね。ネットショップの情報を知るためにお金を払ったりして。
ちょうど資金が尽きる時に売れ始めてくれたの。
自社と楽天以外でもネットショップで販売していますか?
自社のネットショップでは7年〜8年くらい販売していて、楽天のネットショップも6年〜7年くらい。他にはAmazonとかCreemaさん、STORES.jpでも販売してる。
売上の比率で言うと、今は楽天のネットショップが一番多いかな。全体の売り上げの8割が楽天、2割が自社のサイトを含めた他のネットショップっていう感じかな。
スポンサーリンク
お金を投資するという考え方
開業資金はどれくらい貯めたんですか?
だいたい150万円ぐらいかな。
貯めたお金が0になる恐怖はなかったんですか?
確かにあの時はちょっと焦ったね。お金がなくなる直前はホント焦ったけど、投資をしないとずっとその生活は続くんだよ、きっと。だから、どんどんトライしていかないと。
貯めたお金をうまく使って守ってもいいと思うんだけど、そのお金を守りながら戦うと、ちょっとずつ売り上げは上がるかもしれないけど、長い時間同じような状態が続くんだよね、きっと。
だったら「ここだ!」と思った時に「バン!」っと入れて、トライした方が一気に上がる可能性があると思う。その考え方があったから、「チャンス!」とか「いける!」って思った時はお金を入れてた。
その考えはどこから出てきたんですか?
自分では分からないなぁ。でも、どっかで見てきたんだろうね。
ただ、普通に生活していて、「今の生活を変えたい。」とか「お金を儲けたい。」っていう人が、今までどおりのことをやってても変わらないと思ってる。
「今までと同じことをやってても変わらない。何かを仕掛けなければ変えられない。」っていうのはあったね。
ネットショップで徐々に売れ始めてからも、コンビニのバイトはやっていたんですよね?
やってたね。コンビニのバイトをやりながら、ネットショップでスニーカーの販売もやってた。
ネットショップで販売を始めて、ある程度の注文が入ってきてからも、ずっとコンビニでフルタイムで働いてたんだよね。
あの時は死にそうだったよ、すごいきつかった。「辞めてぇ、コンビニ。」とは思ったけど、辞めずに続けてた。店長達にお世話になってたから。
もうちょっと続けて、辞め時をちゃんと考えてから辞めようと思って。そこから1年ぐらいは続けたかな。
ネットショップで販売を始めてから2年半ぐらい経ってたから、コンビニは29歳〜30歳で辞めてると思う。
コンビニのバイトを辞めた時は、ネットショップでも同じくらいの収入があったんですか?
そうだね、「近くまでは来てた。」って感じはあるかも。コンビニのバイトで20万円くらい稼いでたからね。ネットショップで20万円弱ぐらいまでは収入があったと思う。
「起業家×酒場」では、16人の起業家・フリーランスにインタビューを行なっています。
「Amazon kindle」で電子書籍として全文を読むことが可能です。
「Kindle Unlimited」では、無料で読むこともできます。
起業に興味がある方やフリーランスとして仕事を行いたい方におすすめの1冊です。