役務付き契約の教材を販売していた会社とは、どのような会社なのでしょうか?
今回、人材コンサルタントとして独立した安田剛氏に「資格を取って仕事もできる役務付き教材の会社での営業」というテーマでインタビューを行いました。
転職した最終的に破綻した会社について、役務付き契約の教材とは、仕事を取ってくる営業の仕事、主に販売していた行政書士の資格用教材などについて、お話を伺っています。
ベンチャー企業への転職を考えている方、これから起業・独立を考えている方の参考になれば嬉しいです。
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目次
破綻したベンチャー企業

転職したベンチャー企業は、どんな会社でしたか?
その入らせてもらった会社が8年勤めることになるんですけど、結論を先に言うと最後は会社が破産、破綻するんですよ。
ただし、破綻するまではものすごい勢いで成長するんですよ。
ベンチャー企業らしい、すごい勢いで右肩上がりに。
どれぐらいの成長かっていうと、2社目がゼロの状態から入ったわけですね。
確か、その会社自体が最終的に15〜16億くらいだったと思います。
グループ会社を7、8社作ったんですよ、その社長が。
グループ全体の年商で50〜60億は少なくともあったと思います。
経常利益率で言ったら、20%以上あったんですよ。
20%以上の経常利益率って、ITかよほど特殊な技術を持っている会社とかしかないんですけど。
まぁ、よほどのことをやっているわけですけどね。(笑)
何の会社だったんですか?
やっぱりそこには種も仕掛けもあるわけですよ。
またこの会社も会社名は出てこないですけど、新聞・テレビに出てくるわけですよ。
その会社だけではなくて、その業種・業態として社会問題になったんです。
その業種・業態の中でも、そのグループはめちゃめちゃ目立ったんですけどね、規模が大きくなりすぎて。
何を販売していたかっていうと、教材販売の会社なんです。
ベネッセのように、ただ教材を売っているだけだったら問題ないかもしれませんが。
ベネッセみたいにただ教材を販売するだけであれば、離脱率が高かったとしても、悪徳業者呼ばわりされることはないですよね。
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役務付き契約の教材

何の教材を売ってたんですか?
「役務付き契約」っていうのがあって、「教材だけでいくら」ではないんですよ。
「その教材を買って、勉強します。それによって、仕事ができます。」っていう、パッケージを販売していたんです。
ようは受講する人の目的は資格ではなく、その後にやる仕事なわけですよ。
「役務付き契約」っていうのは、「教材だけじゃなくて、その教材で資格を取って、資格を取った人に仕事を提供します。」っていう仕組みです。
いろんな資格を扱ってたんですけど、行政書士とかワープロ・パソコンとか、事務系の資格がありました。
「資格を取得をしてもらって、在宅で事務系の仕事をしてもらう。」っていう仕組みです。
ビジネスモデルとして、本来は悪くないんですよ。
ちゃんとやれば、ものすごく社会的に意義のある仕事です。
ただ、問題は単価なんですよね。当然安くない、いい値段がするわけです。
いくらで販売していたんですか?
私が一番最初に社長から「この資格の教材販売をやるから。」って言われた時が、確か40万円ぐらいでスタートしたんですよね。
在宅で主婦の方ですから、即金で40万円なんてありえないんですね。月々の分割なわけですよ。
私は前に働いていた運送会社の話がありますから、「また来たか。」と思ったんですけど、「社会の仕事はこういうものなのか。利益を上げている会社は、こういうことをしているから儲かっているのか。」って思わせられるぐらいでした。
月々の支払いは月々1万いくらかで払っていて、5年ローンとかだったかな?
最初は勉強しないといけないですよね。資格を取らなきゃいけない。
勉強を頑張った後は、「7〜12万円稼げる仕事が、在宅でできますよ。」と。
「2〜3万円の仕事じゃないんです。最低でも7〜8万円稼げる仕事なんです。」という営業トークになっているわけですね。
これが超オーバートークなんです。
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仕事を取ってくる営業の仕事

そんなに稼げないんですね。
ただ、実際に販売している立場からすると、嘘はつきたくないですから、必死に仕事を取るわけですよ。
最初は主婦の人達に教材を買ってもらうような営業をします。
でも、当然その人達が資格に合格して仕事をやる段階になると、仕事がないといけない。
そこで、対法人向けの営業をして、仕事を取らないといけないんです。
1社目は1社目で、営業をしている人達がいたわけですけど、2社目の私達の会社は「1社目とは関係なく、ゼロからやる。」っていう話で。
最初の人が合格するのが分かった段階から、仕事を取ってくる準備を始めるように指示があったんですよ。
営業する立場になれば、仕事は責任を持って必死に取ってこないといけない。
その人達に仕事を出すために、仕事を取ってくる営業を頑張るわけですよ。
でも、合格する人は毎年出てきますよね。
合格者数に合わせて、必死こいて仕事を取ってこないといけないんですよ。
また大変な営業の仕事ですね。
教材販売する事業部は、信販会社から即入金されますから、人を増やせるんです。
でも、仕事を取ってくる側は不採算部門的な見方をされるわけですね。
本来、トータルで見なきゃいけない話なので、おかしな話なんです。
教材販売で出た収益を仕事を取ってくる部署に注いで、仕事を取ってくる部署にも黒字が出ることで、会社全体の信用力を増すことをしなきゃいけないんです。
だけど、先に教材販売の方をやっちゃうわけですね。
だから、仕事を取ってくる部署は手薄。
いつも予算が出てこない。
でも、人が少ない中でもできる限りのことをやるわけですよ。
ただ、1つ潮目が変わったところがあったんです。
当時、アウトソーシング事業が「バーっ!」と広がっていた時期で、「株式会社経理部」とか「株式会社総務部」が注目された時期なんですよ。
「会社の業務の一部を、丸ごと別会社に委託する。」っていう。
主に販売していた行政書士の資格用教材

どんな資格の営業をしていたんですか?
その時、アウトソーシング業界の勉強をしていて、最初の資格が行政書士の人達だったんですね。
行政書士は記帳代行をやるので、「最初は行政書士でいこう。」っていうことで、営業していました。
ただ、うちのスタッフには経理の経験がなく、会計事務所の経験ももちろんありませんでした。
上司にも経理を経験した人は1人もいないっていう状態で、営業が始まりました。
やれないんですよね。
会社の中で、在宅の人達から上がってきた仕事をチェックをする機能がまだないんです。
在宅の人達を育てる所もない。
それで、どうしたかというと、教材販売の部署の中で、会社の経理経験のある女の子を1人持ってきて、その子に経理をやってもらいました。
会社の経理経験があれば、なんとかなるんですね。
ただし、そのあと分かった事なんですけど、会社の経理の人がやるべき経理と、会計事務所が扱う会社の決算をやるための会計処理の仕方は、必要な能力が結構違うんです。
1社の経理を1円単位で毎日きっちり合わせる人と、会計的に決算をまとめる人っていうのでは、求められるスキルも求められる性格も違うわけですよ。
最初は全然分かりませんでしたね。
いっぱい失敗させてもらいましたけど、お客さんにいっぱい怒られながら、教えてもらいながら、その中でいろいろ試行錯誤しながらやっていきました。
それで、ある程度経ってから、会計事務所経験者の人を採用するようになったんです。
予算的にできなかったんですよね、ずっと。
でも、会計事務所経験10年ぐらいの人が1人いないと、やっぱり仕事は回らない。
クレームを量産するだけだと。
会計事務所経験者の人が入ると、変わりましたか?
それで、その社長がやっている会社が7〜8社あったんですけど、他に先駆けて、うちだけ会計事務所経験がある人を採用し始めました。
それによって、「ガラっ!」って変わったんですよ。

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