コーチングを学んだことはありますか?
今回、人材コンサルタントとして独立した安田剛氏に「会社の倒産から始まったコーチングを学び始めるきっかけ」というテーマでインタビューを行いました。
会社が倒産してどのように行動し始めたのか、コーチングを学び始めたきっかけ、コーチングスクールと心理学講座についてのお話などを伺っています。
コーチングに興味がある方や、これからコーチングを学んでコンサルタントの仕事に就こうと考えている方の参考になれば嬉しいです。
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目次
会社の倒産と結婚
会社が倒産するまでの半年間が終わった後は、どうなったんですか?
会社が倒産するまで残務処理をやって、それが終わりました。
残務処理が終わった時に、社長から何回か声をかけられたんです。
でも、もう同じことはしたくなかったですし、とにかく疲弊しまくってましたから、その話は断りました。
みんなのしんどそうな顔をずっと見ていたので、「人を辛くさせるような仕事はしたくないな。」と思ってたんですね。
その時、「自分で100%背負える仕事しかやりたくないな。」と思ったので、「人に仕えることはもうやめよう。自分で仕事をしよう。」ということだけ決めたんですよ。
ただ、「何の仕事をするか?」っていうのは、まだその時は決まっていなかったんです。
ちなみに、結婚はそのちょっと前にしていて。
え?会社が倒産しそうな時ですか?
会社がやばくなるちょっと前ですね。
「部署の合併をする。」っていう話のちょい前ぐらいに、結婚はしていたんです。
そこから会社が倒産するまで、3年弱あったので。
そこから2年ぐらいは、会社の業績もそこそこ良かったんですよ。
「超新星爆発」ってあるじゃないですか。
会社が倒産する時もあんな感じです。どんどん明るくなっていって、爆発して消滅するみたいな。
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会社が倒産する前の自分の棚卸し
それで、会社が完全に倒産した後はどうなったんですか?
会社が倒産する前にきっかけがあったんですよ。
「会社がやばい状況だ。」っていうのは、僕も数字を見ている立場だったので、分かるわけですね。
そうすると、最後まで責任を取らないといけないんですけど、「会社が倒産した後、何をしようか?」って考えていたんです。
同じ事業部の仲間は「一緒にやりたい。」という人達もいたんですけど、「彼らは彼らでやってもらおう。」と思って。
私は私で「完全にここから離れたい。」と思ったんですね。
リセットしたかったんです。
「リセットして0から始めよう。」と思って、自分の棚卸しをしてみたんですよ。
- 今まで自分は一体何をやってきたのか。
- 自分の強みは何なのか。
- 何で仕事ができるのか。
- 独立するとしたら何で独立するのか。
って考えて、色々書いたんですけど、最終的に残った言葉が2個しかなかったんです。
最終的に残った言葉は何だったんですか?
最後に残った言葉が「聴く」と「勇気づける」の2個だけだったんですね。
今まで仕事を通してずっとやってきたことは
- クレーム対応
- 営業
- 部署間の関係性を構築すること
- 社長と社員の間をうまく取り持つこと
だったんです。
それは全て、話を聴かないと始まらないわけですよね。
でも、話を聴くだけじゃなくて、相手の気持ちが上がらないといけない。
クレーム対応や部下の対応ももちろんですけど、気持ちが上がっていかないと、せっかく話を聴いた意味がなくなるわけじゃないですか。
「この『聴く』と『勇気づける』っていうことだけは、ずっとやり続けてきた。」っていうことが、整理できたんですね。
ただし、これで何ができるかは全く想像がつかなかったんです。
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コーチングを学び始めたきっかけ
『聴く』と『勇気づける』を、どうやって仕事にしていったんですか?
でも、その後に今の仕事を始めるきっかけがちゃんとあったんです。
会社の整理が終わった段階で、今までなかなか挨拶に行けなかったお世話になった方々に、やっと自分の挨拶回りができるようになったので、順番に回って行ったんです。
その時に、お世話になった1回り上の経営コンサルタントの先輩がいて、その人のオフィスにお邪魔して、ご挨拶をしに行ったんですね。
その時「安田さん、これからどうするの?」って言われて、「まだよく分からないんですけど、とりあえず1人でやることは決めています。あとは、『聴く』と『勇気づける』っていうことをテーマにして、何かできることをやろうと思っているんですけど、まだ何か分かりません。」と答えたら、「具体的には?」って返されたので、その時感じたことをお話ししたわけです。
そうしたら、その先輩の方が言ってくれたのは、「安田さんが言っているのは、『コーチング』っていうんじゃないのかな?」って言ったわけです。
それが「コーチング」を学び始めるきっかけですね。
コーチングスクールと心理学講座
「コーチング」の存在を知って、そこからどう行動したんですか?
その方は経営コンサルタントをしながら、研修講師的な仕事をたくさんやっている人だったんですね。
なので、研修プログラムをいっぱい作っているわけですよ。
ちょうどその時期に、その方がコーチングのプログラムを導入し始めていた時期だったんですね。
だから、ちょうどコーチングの事を調べていて、そのワードが頭にあったみたいなんです。
私が喋っているのを聞いて、「ずいぶん言っていることが似てるな。」っていう風に感じたそうなんですね。
それで「それって『コーチング』っていうんじゃないの?」って言ってくれたわけです。
その時の私はどう捉えたかっていうと、「そういえば、1冊だけ『コーチング』というタイトルの本を読んだことがある。」って思ったんですね。
それで、「仕事になるのかな?」とは思ったんですけど、「『コーチング』っていうのがあるんだ。」って思って、紀伊国屋に行ったわけですよ、帰りに。
そうしたら、2003年当時、コーチングの本がそこそこあったわけですよ。
「あ、コーチングの本って、こんなにあるんだ!」と思って、とりあえず気になったコーチングの本を10冊ほど大人買いして、読み始めたんです。
そこから、コーチングスクールに行き始め、心理学の講座に行き始め、いろいろと学び始めたんですね。
それで、一番早くコーチの認定を取れるところで、翌春コーチの認定を取りました。
コーチングスクール以外に、心理学の講座にも通ったんですね?
会社を完全に卒業したのが、2003年の9月だったんですね。
そこから年が明けて挨拶回りをして、コーチングスクールに行って、翌年の4月にコーチの認定を取りました。
心理学の講座はその間もずっと行き続けて、丸2年間通い倒すんですね。
この心理学の講座で学んだ心理学はものすごい身になっていて、今まで仕事でやってきたことの理由付けが全部できたんですよ。
自分は現場で営業をし、現場でクレーム対応をし、現場で人と人との関係性が良くなることを必死こいて、たたき上げでやってきたわけですね。
そこには理論も理屈もないわけです。
現場で、「いかに良くなるか」っていうことをやり続けてきた。
心理学を学びに行ったら、納得できることがいっぱいあったんです。
「あの時なぜうまくいったのか。あの時なぜうまくいかなかったのか。」の理由が、全部説明できたわけですよ。
全部が自分の中でつながっていったんです。
一回聞いただけじゃ、腹に落ちるところまではいかなかったので、研究講座まで行って、40講座近く行ったんです。
だけど、それでも足りなくて、もう1年再受講を繰り返したんです。
それでやっと自分の中で完全に腑に落ちた感じになったんですよね。
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