コンサルタント

歩合給は高いがクレームの多いブラックな運送会社の営業の仕事

営業の仕事をしたことがありますか?

営業の仕事は、大変なイメージがありますよね。

今回、人材コンサルタントとして独立した安田剛氏に「歩合給は高いがクレームの多いブラックな運送会社の営業の仕事」というテーマでインタビューを行いました。

正社員として再就職した運送会社、ブラックな営業の仕事、クレームにつながる代理店の営業などについて伺っています。

営業の仕事をされている方や、営業の仕事に疑問や不満を感じている方の参考になれば嬉しいです。




正社員として再就職した運送会社

正社員として再就職した運送会社とは

正社員として再就職した会社は、どんな会社だったんですか?

結構、荒い営業会社でしたね。

どういう基準で仕事を選ぶかというと、歩合給が高い仕事を選んだんですよ。

早く借金を返したいじゃないですか。

自分の中での優先順位は、いかに早く残債を終わらせられるかなので、歩合の高い仕事を探すわけですよ。

またそこの会社でも、社会のいろんな面が見えましたね。いいんですか、こういうの喋って?(笑)

最初は運送系の会社に、営業の仕事で入りました。

「世の中に出ている広告って、こういう風に嘘を書くんだな。」っていうのを、教えてもらった会社ですね。

普通に街を歩いていて見たことがあると思うんですけど、「赤帽」ってあるじゃないですか。

赤ですよね?青いの見たことあります?

青いのは見たことないですね。

軽トラの上に幌がついているんですよ、水色の。

その会社は何をウリにしているかというと、「積載量の多さ」なんです。

使っているのは軽トラなんですけど、幌を高くしているわけですから、普通の赤帽よりも積載量が多いんですね。

ただし、軽自動車ですから、重量には制限があるんです。でも、積めますからやっちゃうんですね。

ただ、その会社の1番の稼ぎは、ドライバー募集なんです。

ドライバーの人を1人獲得すると、かなりのお金が入るんですね。

なんでかっていうと、ドライバーの人はトラックを買わないといけないからなんです。

「個人事業主として、トラックドライバーの代理店募集!」っていう風に、広告を出してたんですね。

だいたいチラシで広告を出しているんです。

もともと運送会社にいた人とか脱サラした人でちょっとうまくいかなかった人とか、「早く借金返したいな。」とか「なんとか生活を立て直したいな。」って思っているような人に向けて、広告を出していたんです。

「少なくとも月収50万円〜80万円は稼げますよ。」っていう風に。




ブラックな営業の仕事

ブラックな営業の仕事とは

営業の仕事は、どんな仕事だったんですか?

その会社、営業の部署が2つに別れていたんです。

私がいた部署っていうのは、荷物を取る営業ですね。

倉庫会社とかメーカーさんに行って、「おたくの荷物をうちに任せてください。うちだったら車1台、人1人を月いくらでお出しすることができます。」という、営業の仕事です。

普通、2トントラックだったら、だいたいの相場があるわけですね。

軽トラだったら、軽トラの相場があります。

その間をいってるわけですよ、この会社は。

「人1人と幌をつけた分で割安に多く運べますから、メリットありますよ。」っていうことで、営業をしに行くわけです。

こっちで営業をしている分には罪悪感はないですよね。普通の営業ですから。

もう1個、こっちにブラックな営業があるわけですよ。超ブラックな営業ですよ。

代理店を見つける営業ですよね?

そうです、代理店を見つける営業です。

代理店を見つける営業の人とも、同じ会社の中なので飲んだりしますよね。

そうすると、営業のキツさを、いろいろ聞くわけですよ。

「いや、安田さん。めちゃくちゃキツいんですよ。」って。「へぇ〜。」と思って聞いてましたけど、かなりキツそうでしたね。

どういう営業トークかっていうと、「うちはだいたい年収で800万円、900万円以上を狙うような方しか、採用していないんですよね。」って言うんです。

それで、「今まで給料はいくらでした?これぐらい本当に稼ぎたいっていう方じゃないと、うちで働くのは難しいですね。」って言って、いかにも高い金額を言うわけですよ。

「超詐欺!」とか思いながら。(笑)




クレームにつながる代理店の営業

クレームにつながる営業の仕事とは

実際はそこまで稼げないんですか?

稼げませんね。

確か最初に、当時はトラック1台買って、代理店を始めるのに代理店のフィーを払わないといけなかったんです。

登録だけで、初期費用が200万円ぐらいかかってましたね。

会社は、軽トラックをまとめて安く買ってますからね。その軽トラックの金額だけで、粗利が高いわけです。

それプラス、代理店フィーをもらうじゃないですか。さらに、荷物を取る営業で「荷物を運ぶのにいくら。」って、仕事を取りますよね。

例えば、仮に「月40万で仕事を受託しました。」

もちろん40万円でそのまま仕事を渡すわけじゃないので、マージンをウン10%引くんですね。

「まずはこの仕事から。」って言って仕事を渡すんですけど、ここで問題が発生するわけですよ。

どんな問題が発生するんですか?

ドライバーさんは「年収800万円、900万円が当たり前。」って聞いているわけですね。

月の仕事が出てきたら、最初は見える金額はちょっと高めに設定されているんですね。

それでも、800万円、900万円には相当届かないですよ。額面で30万円くらいですかね。

そこから、マージンをウン10%引かれて、軽トラのローンを引かれて、ガソリン代を引かれて。

「ふざけんじゃねぇ、コラー!」みたいな話になるわけですね。

「そういうクレーム対応もする部署だった。」っていうのが、後で分かったんです。

でも、クレーム対応は支店長がやっていたので、営業部隊は営業をしていればよかったんですね。

ところがこの会社、すごい勢いで事業を拡大していたんですよ。

佐川急便上がりの社長がやっていた会社なんですけど、どんどん拡大していたので、人が足りないわけですね。

「あれ?ちょっと待って、この調子で行くと、もうちょっとしたら支店長!?クレーム対応をやる番?」みたいな。

それで、仕事を辞めましたね。

実際、その会社を辞める前に、突き上げを食らったんですね。支店長がいない時に。

こっちは1人しかいないのに、ドライバーさん3人ぐらいに囲まれて、「どうなってんだコラ!」みたいな感じ詰め寄られて、タジタジ。

そのあと、支店長が来て「よくこの話、丸く収めたな。」って。

全然丸く収まってないですけどね。(笑)

そういう事があって、「まっとうな仕事ではないな。」と思って、次の会社に行くんです。

でも、次に行った会社もなかなかな営業をしている会社でした。

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