「複式学級制度」や「連帯責任制」という仕組みは聞いたことがありますか?
僕らがイメージしている学校教育とは違い、地方の学校では「複式学級制度」や「連帯責任制」を導入しているところがあります。
今回、M&Aコンサルタントとして起業した中村亮一氏に『学校教育における「複式学級制度」と「連帯責任制」とは』というテーマでインタビューを行いました。
出身は北海道豊富町、「複式学級制度」と「連帯責任制」、「伝える」と「教える」の違いなどについて、お話を伺っています。
M&Aコンサルタントの仕事に興味がある方や、これからM&Aコンサルタントとして起業したいと考えている方の参考になれば嬉しいです。
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目次
出身は北海道豊富町

中村さんは、どこ出身ですか?
北海道ですね。北海道の一番北です。
稚内の少し下ぐらいに「豊富町」っていう場所があるんですけど、セイコーマートの牛乳を搾っている農家が私の家でして。
たぶん、北海道内のいろいろな家庭の食卓にうちの牛乳が届いていると思います。(笑)
小さい頃はどんな子供でしたか?
全然勉強はしなかったですね。家の手伝いばっかりしていたと思います。牛の世話とか、家で料理を作るとか。
おじいちゃんおばあちゃんもいて、3世代一緒に住んでいたんですね。全部で8人家族だったんですよ。
その中で、子供が4人っていう。僕が長男なんですけど。
それで晩御飯を作るのを手伝ったり、兄弟に食べさせたりしていました。
ご兄弟は何歳差なんですか?
だいたい2歳差ずつ離れています。僕が昭和55年生まれで、次が昭和57年、次が昭和60年生まれなので、それくらいの 間隔ですね。
他の兄弟はみんな実家にいるみたいです。何をやっているか、あんまり知らないんですよ。
実家は農家をやっているんですけど、難しいですよね、農家って。
「その事業で何人食わせられるか。」って、やっぱり事業をやる上ではあるじゃないですか。
たとえばですけど、今の事業規模だったらこれだけの収益しか生まれないから「ここで食っていけるのは3人ですよ。」とか計算するわけですよね。
でも、そこに家族が6人いると、残り3人分が赤字になるわけです。農家は今そういう事態になりつつあるんではないかと心配しています。
「一番下の弟が実家を継ぐ。」って聞いたんですけど、他の兄弟が何をやっているか知らないんですよね、あんまり。
あんまり実家に帰らないんですか?
もう8年か9年ぐらい帰っていないと思います。近々帰る予定もないですねぇ。
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「複式学級制度」と「連帯責任制」

小学校や中学校はどうでしたか?
すごく小さい学校だったんですよ。すごい田舎の小学校・中学校で、まず小中併設校なんですよ、公立なんですけど。
小学校と中学校が同じ校舎の中に入っているんです。しかも、さらに驚くのは「複式学級制度」が取られていたんです。
複式学級制度?
「複式学級制度」って聞いても、分からないですよね。
「複式学級制度」っていうのは、1年生1クラス、2・3年生で1クラス、4・5年生で1クラス、6年生1クラスみたいな複数の学年が1つの教室に入っていて、先生は45分の授業を半分半分で教えるんです。
そういう面白い学校にいました。
生徒は小学校・中学校合わせて60人ぐらいですかね。9学年で60人っていうことは、平均しても1学年5人とか6人とかですよね。
でも、その学校はなくなっちゃいましたけどね。廃校になっちゃいました。
その頃は何が好きだったんですか?
あんまりその頃のこと、思い出せないんですよね。思い出せますか?小学生の時の事とか。
小学生の時の印象的な出来事第1位を挙げてみてください。
修学旅行か林間学校ですかね。
やっぱりあるんですね。でも、僕あんまり記憶がなくて。
唯一記憶があるのは「連帯責任制」っていう仕組みがあって、僕の同級生は7人しかいなかったんですよ。
それで、一番勉強ができる子と、一番勉強ができない子がペアになるんです。
勉強ができる子は勉強ができない子を教えないといけないんです。
それで、「平均点で競いましょう。」っていう仕組みだったんです。
画期的ですね、連帯責任制!
そうなんですよ、画期的な仕組みでした。
そんな制度があったっていうことを、今ふと思い出しました。
なので、人に何かを教える事を小さい時からやっていたんですよね。
僕も半分よりは上位にいたので、勉強を教えていたんですよね。
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「伝える」と「教える」の違い

そういう経験が何かのきっかけになっている可能性もありますね。
そうですね。「教えるって何なんだろうな?」って考えるようになりました。
やっぱり「伝える」と「教える」は違うんですよね。
「伝える」って思っている事を言えば、それでいいわけです。
基本的には「相手がそれを理解できた。」とか「相手がそれ通りに動いてくれるか。」っていうのは、一方的に伝えただけであれば、気にしなくていいわけですよ。
でも、「教える」ってそうじゃなくて、言った事が相手にも意図通り伝わっているか確認しないといけないですし、そこから先、相手ができるようになるまで見なきゃいけないですよね。
そうすると、細部にまで触れなかったとしても、分かってもらえるように伝える事がとても大事だと思って、一番できない子に対して、「どうやったら分かってもらえるだろう?」と考えていましたね。
自分は何も考えなくても、スラスラできちゃうわけですよね。だから、できない人の気持ちが分からないんですよ。
どこでつまずいているかも分からないんですよね。
でも、勉強を一緒にやることによって「何が分からないんだろう?」って、ひたすらコミュニケーションを取らないといけないわけですよ。
そうすると、何が問題なのかが分かってくるんですよね。
じゃあ、その問題に対してどうアプローチをすればいいか、一生懸命考えるんです。
その辺の思考回路は、小学校の時の「連帯責任制」で作られたような感じはありますね。
連帯責任制、すごくいい教育ですね。全国の学校で取り入れればいいのに。
そうですね。それで、半分より上位にいる子はどうやって教えるか考えないといけないわけですよ。
平均より下にいる子は、「連帯責任制」によって塾に行かなくても平均点が底上げされていくわけですよね。
いい仕組みだと思います。
中学校に上がってからもメンバーは一緒なので、あんまり変わりませんでした。
もっと言うと、保育園があって、保育園も同じメンバーなんですよ。12年間一緒でしたね。

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