アクセサリーデザイナーの仕事とは、どのような仕事なのでしょうか?
「アクセサリーデザイナー」と一口で言っても、金属系のアクセサリーから、宝石系のアクセサリー、樹脂や布などで作ったアクセサリーなど、多くの種類がありますよね。
今回、アクセサリーデザイナーとして独立した中田チサ氏に「アクセサリーデザイナーの仕事とは」というテーマでインタビューを行いました。
普段、アクセサリーデザイナーとしてどのような仕事をしているのか、どんなアクセサリーをデザインしているのかなどを伺っています。
アクセサリーデザイナーを目指している方や、アクセサリーデザイナーとして起業・独立を考えている方の参考になれば幸いです。
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目次
アクセサリーデザイナーの仕事とは
今日はどんな仕事をしていたんですか?
今日はアーティストのジャケットの打ち合わせに行って、そのあと下北沢にポップアップショップみたいなのをやっているので、そこに行ってきました。
ポップアップショップは今日からなんです。
荷物は事前に送ってあって、「壁に原画を飾りたい。」っていう連絡が来たので、「あ、じゃあ持って行きます。」って言って、今日届けに行ってきました。
送るとどうしても中一日かかっちゃうので。
1週間のポップアップショップで、土日は逃したくないですから。
それで、打ち合わせが1時〜2時半までで、3時過ぎぐらいにお店に行ってお客さんが来るのを見てたりして、4時くらいに友達が下北沢でお店をやっているので、遊びに行ってきました。
結構いい感じの、服もあるけど雑貨もあるみたいなお店です。
下北沢って、直線距離だと近いんですけど、自転車で行くとけっこう遠いんですよ。
30分ぐらいはかかるかな。
あの辺って道が斜めになっていて、私いつも迷っちゃうんです。
今日はその絵があって、額装してあるんで、電車で行ってきました。
今はどんなお仕事をされているんですか?
今はアクセサリーの製造・販売で、「YORTZ」というアクセサリーブランドをやっています。
自分でデザインをして、工場発注ではなく手で作って、発送までやって、お店に卸しています。
たまにPARCOさんとかで期間限定のショップをオープンするっていうのが多いですね。
あとは、ちょこちょこ来るのが、自分で絵を描いているので、CDのジャケット描いたりとか、洋服のデザインをしたりするのが仕事ですね。
どんなアクセサリーを作っているんですか?
動物とか石をモチーフにしたアクセサリーです。
基本的に絵をモチーフにしたアクセサリーなんですけど、樹脂っていうプラスチックに似た感じの質感になる素材で作っています。
動物だったり、宇宙だったりが多いですね。
ピアス、イヤリング、ネックレス、ブレスレット、リングなんかを作っています。
今やっている仕事は、洋服とアクセサリーですね。
あとはCDのジャケットを描いたり、イラストを描いたり。
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アクセサリーデザイナー以外の仕事とは
洋服のデザインもやっているんですか?
ブランドさんと話し合って作っていく感じです。
例えば、私が描いた絵がシャツになったりするんですけど、シャツに対して「こういう絵にする。」とか「こういうデザインにする。」っていうのを話し合います。
私じゃわからない売れ筋とか原価があるので、「こういうのどうですか?」「いいですね。」みたいな。
そうやって一緒に作っていく感じです。
まず、シャツのテンプレートみたいなものがあって、何種類かの中から選ぶんです。
1から作る服もあるんですけど、それはまた別ラインで、普通は1m80cm×1m80cmで1パターンの布を作るんです。
「何cm×何cmでぎっしり埋めた絵を描いてください。」っていう依頼が来て、それを私がデータで送るんです。
そうすると、描いた絵が繰り返しに生地にプリントされてきます。
よく生地屋さんに売っている感じで来て、それをカットして服を作るっていう流れです。
一からやるラインと、絵をプリントするラインがあって、絵を布にする方はブランド側が好きに切って、全部使ったり、一部だけ使ったりして洋服を作ります。
作っているものは、小さいハンカチとかペンケースから、大きくてカバン、シャツ、ワンピースとかですね。
その洋服のブランドさんは、どこから声がかかったんですか?
2年前に六本木で、自分たちでアクセサリーとか帽子を作ってる人が、自分でブースを借りて商品を出して、一般にも販売するっていう展示会があったんです。
そこに出たら、たまたまそのブランドのバイヤーさんが通りかかって、「アクセサリーかわいい!うちで取り扱いたいです。」って言われて。
それが今の渋谷PARCOのお店なんですけど、最初はアクセサリーを卸していました。
そのお店でたくさん置いてもらえて、けっこう売れたんですよ。
それで「人気があるし、絵だったら布にもできるから、洋服作りませんか?」って言われて、「是非!作りたいです。」って。
なかなか自分じゃ洋服は作れないので。
イラストレーターとしては、どんな仕事をしていますか?
CDのジャケットのお仕事ぐらいですね。
あとは、昔は個人オーダーで、ウェルカムボードとか、夫婦の記念の絵とかの仕事も受けてたんですけど、今はやってないですね。
その時は「私達夫婦とペットの犬を描いてください。」とか「家族全員描いてください。」とか、そういうオーダーがありました。
アクセサリーもけっこうリアルに描いてるんですけど、人物もけっこうリアルに描いてますね。
あんまりキャラクターっぽいのは描けないので。
あとは、ケーキ屋さんをオープンするから、「看板とかで使うメインになるお店のイメージの絵を描いてください。」っていう仕事もありました。
ケーキを描くのは結構大変でした。
美味しそうに描かないといけないから。
この人はこの絵を納品したら、自分のお店のパンフレットとかブログとかホームページに使うっていう感じでしたね。
その時は権利ごとあげたので、「あとは自由にどうぞ。」っていう感じでした。
その方がお客さんも使い易いのかなと思って。
いちいち「これ大丈夫ですか?」とか「カバンにしていいですか?」とか聞かなきゃいけないと大変じゃないですか。
だから、買い上げで「ご自由にどうぞ。」っていう方がスムーズかなと思って。
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アクセサリーデザイナーの仕事で大変な事とは
アクセサリーデザイナーをやっていて、一番試練だと思ったことは何ですか?
納品が間に合わなかった事ですかね。
「この日までにこの数をください。」って言われた時に、「絶対無理!24時間寝なくても絶対無理!」っていう数だった事がありました。
それが試練でしたね。
近くに住んでいる友達に「助けて!」って言って、その友達もめっちゃいい子なんですけど、その子が徹夜で手伝ってくれて。
昼間は普通に仕事をしている子なんですよ。
それなのに、徹夜で手伝ってくれて、リポビタンDのもっと強いエナジードリンク的なものを買ってきてくれて、2人で寝ないようにして作ってたんですけど、そのうちもう1人友達が来てくれて。
うち2部屋とキッチン1部屋なんですけど、2部屋が商品で埋まって、場所がどんどんなくなってくるので、冷蔵庫の前で作りながら、袋詰めしながら、3人で夜中3〜4時くらいまで商品を作りました。
次の日に宅急便じゃ間に合わないので、電話して「直接届けに行きます。」って言って、ギリギリまで終わらなかったので、そのブランドの事務所の廊下の段ボールの上で「ちょっと少し終わってないので。」って言って、パッケージングとかした時が一番大変でした。
その子がいてくれたから、何とか納品できた感じです。
試練を乗り越えた時はどうでした?
やっぱり人って大事だなって思いました。
普段友達をぞんざいに扱う事はないけど、きっとその子も私がちゃんと接してなかったらそこまでしてくれなかったと思うんですよね。
助けてくれた恩は絶対に忘れない。
その子は普段、ホテルの受付をしているんですけど、「自分がパッケージングした商品が実際にLUMINEに並ぶとか、私的にはすごく嬉しい。少しでも自分が関わったものが商品として並んでいることが、普段の仕事では得られないから、逆に嬉しいし楽しいんだよ。」って言ってくれて。
それ、全部無給でやってくれたんですよ。
後々ご飯を奢るんですけど、お金を受け取ってくれないので。
それも「払う。」っていうから、「いいよいいよ、手伝ってもらったから。」って言って払ったんですけど。
さらにもう1回納品が間に合わなくて、7時までに宅急便に届けに行かなくちゃいけないんですけど、すでに6時58分ぐらいだったんです。
その子が「私、着替えないで行ってくるよ!」って言って、ダッシュで行ってくれて、宅急便代を立て替えてくれたんです。
戻ってきて「宅急便代払うよ!」って言ったら、「普段ご飯奢ってもらってるから、宅急便代出すよ。」って。
「それ違うよ!」みたいな。(笑)
隣の駅に住んでいる子なんです。
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