「園芸療法」や「ビオトープ」という言葉はご存知ですか?
今回、花屋として独立した大竹ミキ氏に「園芸療法やビオトープを通して伝えたい花がもたらす効果」というテーマでインタビューを行いました。
「園芸療法」や「ビオトープ」とは何なのか、花が与えてくれた効果、花屋を始めたきっかけと「下町花*フェス」についてなどを伺っています。
「園芸療法」や「ビオトープ」に興味がある方や、花の仕事や花屋を目指している方の参考になれば嬉しいです。
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目次
園芸療法とは
「園芸療法」というのは何ですか?
私は「園芸療法」が気になるポイントだったんです。
「園芸療法」っていうのは、「園芸をすることによって、リハビリをする。」というやつですね。
手足のリハビリにもなったり、精神のリハビリになったりもする。
あとは「ビオトープ」。生き物が生きる場所を、人工的に作るわけです。
人工的じゃなくても、もともと池があればその池。
ベランダがあれば、鉢に水をはって、「水生植物」をそこで育てるっていう。
「水生植物」っていうのは、藻だったり、大きいけど蓮みたいなものだったり。
そういう、水辺にピューと生えている植物がいるわけです。
水辺に浮いている植物だっていいわけですよね。
そういう植物を育てながら、トンボが産卵に来るのを待つとか。
それも「ビオトープ」です。
そういう、「園芸療法」や「ビオトープ」に興味があったんですね?
そうですね。「生き物が生きる場所を、もっといろんなところに広げたい。」とか「もっと作りたい。」っていう想いがあって。
その「ビオトープ」を管理する人の養成講座にも出たりしたんです。それはけっこう大変だったな。期間が長かったんですよ。
でも、「なんかピンと来るな。」って思う講座に何度か出たことによって、自分の想いとか考えている事が定まっていったんですよね。
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花に対する想い
「自分の想い」は何だったんですか?
「園芸療法」って聞くと、やっぱり「どこが痛いです。」とか「どこが悪いです。」っていう、「病気の人を治す」っていう感覚があるでしょ。
だから、「園芸療法」っていう名前だと、きっとみんな入りにくいんじゃないかなと思う。
でも、そうじゃなくて「普通に健康なみんなも花に触ることによって、味わえる何かがあるんじゃないかな?」っていうのは、すごく思ったの。それを実感した時があって。
どんな時に実感したんですか?
どの期間の出来事か、ちょっと忘れちゃったんだけど、いつも息子が幼稚園に通っている道すがらに、綺麗な椿の木があったの。
その椿の木がいつも「綺麗だな。」と思っていて、花が咲いている頃にポトポト下に落ちているの。
でも、あんまり見ないタイプの椿の品種なんだよ。
普通の赤とはちょっと違う、深紅の赤でひらひらしてるの。すごくかっこいいのね。
それで、台風だったかなにかで風が強かった日の後、すごいいっぱい地面に落ちてたの。それも落ちたばっかりで綺麗な感じ。
落ちている椿を1個もらって家に帰って、自分の家のお皿に水を張って生けたの。
最初は「うん、なかなか似合ってる、綺麗。」って思ってたんだよね。
だけど、それを見ていると、とても不思議なことに、自分の中の「しんどい。」とか「大変。」とか「疲れた。」っていう気持ちを、ピューっと持っていってくれる感じがしたの。
今まで何十年と花屋の仕事をしていたし、花と関わっていたけど、よくお客さんが「花が家にあるといいわよね。」っていうのは、綺麗だから「いいな。」って思ってると思ってたの。
「花が家にあると明るい感じになる。いい雰囲気になる。」って。
でも、そうじゃなくて、「もっと違う働きがあるんだな。」って、その時に感じたの。
私は台所の脇に置いていたんだけど、その花を見てピューって気持ちを持っていってくれるの。
それで、違うところで家事をして戻ってくると、またピューって持っていってくれる。
「それなら、いろんなところにお花を置いたらいいな。」って思ったんだよね。
家中にいろんな花を置いたら、良さそうですね。
ただ、「どの花でもそういう感覚になれるか。」って言ったら、それは別だった。
その時の自分にぴったりの花があれば、そういうことが起こるんだと思う。
その時は、その椿の花があの時の私にはすごく助かるものだったの。
そういう感覚を、もっと他の人にも知ってもらえると、感じてもらえると嬉しいなと思う。
その感じてもらえるきっかけに、私がなれたらいいなと思う。
それで「花屋をしてもいいのかな。」と思ったの。
だから、私が伝える方法はカフェでもないし、八百屋でもない。
他の違う媒体じゃなくて、「花なのかな。」って思ったんだよね。
その発見は自分の中でも大きかったと思う。
それが分かってから、一般的に「営業」と言われるようなことも、「営業」っていう気持ちじゃなくて話ができるようになった。
自分の中で確信が持てないと、それは伝えられないんだなと思った。
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花屋を始めたきっかけと「下町花*フェス」
それで花屋を始めたんですね。
それで花屋を始めた頃から、町屋にいろんなお店ができると、気になるところは行ってみたの。
知り合いになれる人とは、知り合いになれたんだよね。
その結果、「町屋の小店とゆかいな仲間たち」ができたの。
それで去年、「下町花*フェス」っていうのをしたの。スタンプラリーとかできたんだよ。
町屋は東京のすみっこだけど、いいクオリティの人達が路地裏で頑張ってるから、町屋からそういう人達を発信できればいいなと思って。
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