アスレティックトレーナーとは、どのようになるのでしょうか?
今回、鍼灸マッサージ師として独立した齋藤大輔氏に「アスレティックトレーナーになる夢と挫折した理由」というテーマでインタビューを行いました。
アスレティックトレーナーを目指した理由、アスレティックトレーナーを挫折した理由、アスレティックトレーナーという目標を失った弊害、挫折からの復帰などについて、お話を伺っています。
アスレティックトレーナーの仕事に興味がある方や、アスレティックトレーナーを目指している方の参考になれば嬉しいです。
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目次
アスレティックトレーナーを目指した理由
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なんでアスレティックトレーナーを目指そうと思ったんですか?
僕、大学の時にサッカー部に入っていたんですけど、サッカー部を辞めた後に自分の進路を真剣に考えたんですよね。
その時に、教職過程を取っていたんですけど、教員免許のカリキュラムは1年生から組まれているから、教育実習に行くことは決まってたんですよ。
それで、最初は教員かサッカーのコーチになろうと思ってたんですよ。
でも、「それよりももっと選手の近くで仕事がしたい。」と思って、「アスレティックトレーナーかな?」と思い始めたんです。
それが、ちょうど大学3年生の終わりぐらいの時期でした。
それで、大学4年生になって、みんな就活で忙しいじゃないですか。
その間、「自分は何をしようかな?」って考えたんです。
それで「アスレティックトレーナーになりたいから、アスレティックトレーナーの専門学校を巡ろう。」と思って、アスレティックトレーナーの専門学校を巡りました。
それで、最終的に「アスレティックトレーナーになるための専門学校に行こう。」って決めたんですよ。
でも、アスレティックトレーナーになるための専門学校の見学に行った時に、今のサッカー日本代表のアスレティックトレーナーの先生がその時だけ来ていて、色々話を聞かせてくれたんです。
その先生に「持っている資格は何ですか?」って聞いたら、「鍼灸マッサージ師です。」って言っていたので、「鍼灸マッサージ師の資格は持ってたほうがいいんだ!」と思って、今度は鍼灸マッサージ師の専門学校を探し始めました。
それで、最終的に自分が3年間行った鍼灸マッサージ師の専門学校に決めて、そこに入学したっていう流れです。
鍼灸マッサージ師の専門学校は昼間の専門学校ですか?
そうですね、昼ですね。
大学4年生の専門学校選びをしている間に、「やっぱりアスレティックトレーナーになるには、知識を得ないとダメだな。」と思って、夜間のアスレティックトレーナーの学校に行ってたんですよ。
その学校は、週に2日の塾みたいな感じです。
そこでアスレティックトレーナーの勉強をしました。そんな感じでしたね、大学4年生は。
その時、1回目の大きい挫折というかショックを受けたことがあったんです。
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アスレティックトレーナーを挫折した理由
どんな挫折があったんですか?
大学4年生からアスレティックトレーナーの専門学校に入る間の時に、「Jリーガーのアスレティックトレーナーをやっている人の治療院で働かないか。」っていう話をもらって、「是非、働かせてください!」っていう感じで、その治療院に入ることができたんです。
「修行」みたいな感じで「このまま専門学校に通いながらここの治療院に勤めていたら、Jリーグのアスレティックトレーナーになれるんだろうな。」って思いながら働いてたんですけど、なんか職場の雰囲気に違和感を感じてしまったんですよ。
みんな辞めたがってたんですよね、そこの治療院を。
「あれ?」と思って。自分はアスレティックトレーナーに憧れて入ってきたのに、みんな院長先生の悪口を言うし、みんな治療院を辞めたいって言ってる。
「ここの治療院は、本当に自分がいるべき場所なのかな?」と思ってしまったんですよね。
院長先生はJリーガーを自分の治療院に呼んで治療をするので、目の前で施術を見せてもらえるし、そこの治療院で働いていた人達が実際にJリーグのアスレティックトレーナーになっているっていうのも見ていたんです。
「ここの治療院にいれば、自分はJリーグのアスレティックトレーナーになれるんだ。」っていう気持ちもあったんですけど、やはり治療院の雰囲気に違和感を感じてしまって、「ここにいるべきじゃないな。」って思っちゃったんですよね、なぜか。
今考えると、なんでそこの治療院で働いていた人達はそんなにネガティブだったんですか?
やっぱりトップのマインドじゃないですかね。
「そうやって従業員に思わせる時点でダメでしょう。」って思います。
でも、その院長先生は同じ現場にはいなかったんですよ。
院長先生はフリーで動いていて、治療院が何店舗かあって、それを回しているって感じだったので。
院長先生は院長先生でJリーガーを診たりとかもしていたんです。
でも「その傘下にある治療院の先生達は不満を抱きながら仕事をしている。」っていう状況を見て、全然知識も経験もない自分が、「この組織は果たしてこれでいいのか?」って思っちゃったんですよね、側から見て。
それで「その組織に属している自分に、将来性はあるのかな?」って思って、「ここじゃない。」って思っちゃったんですよね、おそらく。
僕、結構「違うな。」って思ったら行動するのが早くて、「辞めたいです。」ってすぐに言っちゃったんです。
最初は引き止められて、「一度、お話しましょう。」ってなったんですけど、結局そこもなぁなぁになっちゃったんで、「もう辞めます。」って言って、治療院を辞めました。
「そのままそこの治療院に勤めていれば、Jリーグのアスレティックトレーナーになれる。」っていうのが見えたんですけど、その組織がやっぱり自分の中で「違うな。」って思って、辞めちゃったんですよね。
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目標を失った弊害
治療院を辞めた後、どうなったんですか?
それで、治療院を辞めた時にすごい後悔じゃないですけど、罪悪感を感じてしまったんです。
「このままいけばアスレティックトレーナーになれたのに。」って。
自分は「アスレティックトレーナーになる。」っていう夢を、自分自身で断ち切ってしまったんです。
治療院を辞めた後、すごく罪悪感と後悔に駆られてしまって、ちょっとノイローゼになってしまったんです。
その時、専門学校生で専門学校はちゃんと行ってたんですけど、バイトができなくなっちゃったんです。
なんか人と接するのが嫌になってしまって、接客ができなくなってしまって。
ずーっと暗いトンネルを歩いている状態のような感じです。
専門学校に行って勉強しているけれども、別にただ学校だから、学費払ってるから行って、勉強してるだけみたいな。
自分の「アスレティックトレーナーになる」っていう目標も見失っちゃって。
今までだったら、「専門学校に行って、帰って来たらバイトに行く」みたいな感じだったんですけど、「アルバイトないから寝る」みたいな生活になりました。
すごい暗闇というか、先が見えなくて、「いつこのトンネルの先に、明かりが見えるんだろう。」みたいな精神状態になってしまって「まずいな。」って思いました。
どうやってその精神状態から抜け出したんですか?
結局、それが何週間か続いて、「このままじゃダメだな。行動するしかないな。」と思ったんです。
それで、大学の時にアルバイトをしてたフィットネスクラブに「またアルバイトをさせてもらえませんか?」って言いに行きました。
そこだったら知っている人もいるし、会員さんも知っているし、どっちかっていうと自分のホームかなって。
それで、フィットネスクラブに頭を下げてアルバイトをやらせてもらいに行きました。
最初はやっぱり接客ができなかったですね。
今まで当たり前のようにできたことができなくなっちゃって、最初は「大丈夫かな?」と思いました。
でも、やっていくうちにだんだん慣れてきて、自信もついてきて、「とりあえず今を楽しく生きよう」みたいな感じで、復活していったっていう感じですかね。
その時、目標は白紙になったんですよね、自分の中で。
「Jリーグのアスレティックトレーナーになりたい。」と思っていた夢は白紙になったんですけど、とりあえず今は学校も楽しいし、バイトも楽しいし、この楽しい感じで今を生きていこうって歩き始めた感じですね。
その後は、スポーツの仕事もし始め、高校のサッカー部のアスレティックトレーナーの仕事もし始めた感じです。
挫折からの復帰
それは、そのフィットネスクラブをやりながらですか?
はい。そのフィットネスクラブをやりながらですね。
でも、「自分の目指すJリーグのアスレティックトレーナーっていう目標とはかけ離れちゃったけれども、別にJリーグのアスレティックトレーナーだけが生きる道じゃないし、なんか他にももっと面白いことがあるんだろうな。」と思って、いろいろ自分で探し始めました。
その頃は、ひたすら勉強会に行って、資格を取りに行きました。
アスレティックトレーナーの勉強会に参加して、アスレティックトレーナー関連の資格を取りに行って。
「コネクションでアスレティックトレーナーの道に行けないなら、実力をつけなきゃその人達と同じレベルには達せないな。」と思ったんですよね。
自分のアルバイトと生活費は、ほぼアスレティックトレーナーの勉強に全額費やしたと思います。
たぶん100万円ぐらい費やしてると思うんですけど。
「アスレティックトレーナーの勉強会」っていうのは、どうやって見つけてくるんですか?
ネットですね。
アスレティックトレーナーの協会がやってる公式の勉強会もあるので、いろいろ情報網をふんだんに使って、勉強会とセミナーとアスレティックトレーナーの資格取得で1ヶ月のスケジュールを埋めるみたいな感じでした。
毎週末行ってましたね。一時期、資格ホルダーみたいになってて。(笑)
とりあえず、いろんな資格を取っておこうと思って。
資格を持っておけば、とりあえず「『こいつできるやつだ。』って思われるんじゃないかな。」っていう考えが働いて、ひたすら資格を取りに行った時期がありましたね。
そういう時期があって、専門学校3年生になった時に修行してたスポーツ鍼灸院の「学生研究生」みたいになったんですよ。
「スポーツ鍼灸院で実際に働きながら勉強できますよ。」っていうところで、専門学校3年生の時に行き始めたんですよね。
イメージで言うと、大学のゼミみたいな感じですね。
そこで鍼灸マッサージの研究とかを、ちょっと学び始めたんですよね。
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