起業するには何が必要なのでしょうか?
起業して、5年後にその会社が存続している確率は「15%以下」と言われています。
何もない状態で起業するより、ある程度準備をしてから起業したいですよね。
今回、Web制作会社を起業した山賀宏明氏に「起業を目指す人へのメッセージ」というテーマでインタビューを行いました。
Web制作会社を起業してから5年以上経っている山賀宏明氏に、起業するまでに何をしておいた方がいいのか、起業するために何が必要なのかなどを伺っています。
これから就職する若い方や、起業・独立を考えている方の参考になれば嬉しいです。
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起業を勧めるか
「俺、起業したいんです!」っていう人がいた場合、起業を勧められますか?
起業するなら、そういう奴の方がいいと思いますけどね。
もちろん人に寄りますけど。
それこそ俺みたいに制作をしていて、「どうしよう、どうしよう。」って言って、なかなか起業できない人って多いじゃないですか。
俺も、起業したのが35歳くらいなんですよね。
今、20代前半とかで「起業したい。」って思うじゃないですか、みんな。
そういう奴が起業した方がいいと思いますよ。
そういう奴の方が営業できて、仕事を取ってこれるじゃないですか。
社長って特殊な職種だと思うんで、「社長になりたい。」っていう人が起業して、社長になった方がいいと思いますね。
社長ってどういう風に特殊なんですか?
それこそ人に寄りますけど、「社長になりたい。」っていう人が、起業して社長になればいいと思うんですよね。
「社長」って、本当に1個しかないポジションじゃないですか。
俺、大きい声で自信を持って言えないですけど、「社長になろう。」と思って起業したわけじゃないんですよ。
「制作をしたくて。」とか「自分でもできるんじゃないか。」と思って、止むを得ず起業したので。
やっぱり成功している人とかは、社長になりたくて起業してるんですよね。
それこそ「ホリエモン」とかじゃないですけど。
そういう、社長像がちゃんとしている人、社長になりたくてなっている人が、社長に向いてると思いますよ。
「好きこそものの上手なれ」じゃないですけど、「社長になりたきゃ、なればいいじゃん。」っていう感じですね。
昨今の起業ブームについて
ここ数年の「第二次起業ブーム」に関して、どう考えていますか?
そうだねぇ。
「起業ブーム」って聞くねぇ、やっぱりね。
業界的には「IT」で同じ業界なんですけど、俺がやりたいことはちょっと違くて、今の「起業ブーム」にはあんまり興味ないんだよね。
全く興味ない。
そりゃあ、稼げてうらやましいなとは思うけど。
うらやましいっちゃうらやましいけど、俺がやるとしたら違うと思うんだよね。
興味ないっちゃ興味ないんだよね、そこは。
「情報として聞きたいな。」とは思うけど、「俺も同じところに参入して。」っていうのは考えてないかな。
「年商何億円です」みたいな。
ただの流行のようで、懐疑的なんですよね。
俺もそこはそう思ってるし、やりたいことはIT業界で同じかもしれないけど、やりたいことではないんだよね。
アプリを立ち上げるのはいいんだけど、広告収入とかそういうやつでしょ?
なんか俺のやりたい事とは違う気がして。
何億円とか出資を受けて、「本当に大丈夫なのかな?」って思います。
俺、危険だな〜。
ずっと夜遊びしてると思う。(笑)
「あと2億円!」なんつって。(笑)
そこまで莫大な規模になったらキャパオーバーだし、それは自分で分かってる。
ぶっちゃけ言うと、そんな何億円ものお金を回せるような人間ではないと思うし。
だから、今の「起業ブーム」は、あんまり興味ないっちゃ興味ないかな。
投機的ですよね。周りには堅実な方が多い気がします。
でも、それが一番ね、大切なことかもしれない。
身の丈にあった。
今、渋谷に住んでて「身の丈にあった」って言うのもなんだけど。
それで、「だんだん成長していく」っていうのはいいと思いますよ。
売り上げが1000万円から5000万円になって、5000万円から1億円になるっていうのは。
それは全然いいと思うんですけど、起業して、売り上げが100万円の時から「1億円!」って言われても、よく分かんないから。
銀行口座に1億円入ってたら、遊びに行っちゃいますもんね。(笑)
そうそう。(笑)
「身の丈に合った事をやる。」っていうのが、やっぱり大事だと思う。
売上が下がっていっちゃまずいけど、ちょっとずつでも上に持っていくっていう方がいいと思う。
さっき言った「俺、社長になりたいんです!」っていう奴って、大体そういう奴でしょ?
起業して、いきなり「1億円!」とか言って。
でも、それはそれで俺はいいと思う。
楽しいじゃん、若ければね。
でも、1億の負債を抱えたら、大変な事だよね。
投資家の人達だって、投資するからにはかなりのリスクを背負うわけじゃないですか。
でも、貸す方もバカじゃないから、そこはやっぱり見てるよ。
アホな奴には貸さないと思うし。
いいとも思いますよ、それはそれでやっても。
それで借りれたらラッキーだし、貸す方も「その事業に将来性がある」と思って投資しているわけだから、その人に将来性があるんじゃないですか?
借りられる人はやっぱり。
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就職・フリーランス・起業
就職・フリーランス・起業、何がいいんですかね?
俺はどうだろうな。
でも、一回「何でもいいからやってみる。」っていうのは必要かもしれないな。
何でもいいから、社会人になる。
独立や起業じゃなくね。
「どこかの企業に属してみる。」っていうのもいいと思います。
一回、嫌でも。
入ってみて、そこで考えればいいし、まずそこの社会を見た方が、俺は広がると思いますけどね。
たかだか数ヶ月でいいんで。
3ヶ月以上。
3ヶ月でいいんで、社会を見たほうがいいと思います。
それで、結局「自分に合ってる。」とか「合ってない。」とかっていうのが分かるので、そうしたら辞めればいいし。
とりあえず、やってみることが大切だと思いますけどね。
3ヶ月就職してみることで、何を学べばいいでしょうか?
のほほんと過ごすだけでもいいんじゃないですか、そこは。
でも、視野が広がるというか、視野は絶対に変わってくると思いますよ。
人それぞれでしょうけど、大きさの度合いは。
「ここが違う。」とか「ここはおかしい。」とか、気づくことがあると思います。
それを発見できただけでも、十分な収穫だとは思うんで。
「3ヶ月間我慢する。」っていうのもいいんじゃないですかね。
とりあえず、「迷ったら入ってみる。」っていうのはいいと思いますよ。
起業する方法
「山賀さんと同じ場所に行きたい。」ってなった時に、どうすればいいですかね?
でも本当、経験だと思うんですよ。
俺、今まであんまり深く考えたことなくて、今こうやって改めて最初から思い出して、「こんな行動したなぁ。」っていうのは考えたけど、「わりかし悪くなかったかな。」と思って。
まぁ、もちろん高校の時に一番目標にしていた職業とは違う職業だけど。
高校を卒業してからもずっとバンドだったし、バンドで飯を食っていくことはできなかったけど、それが失敗だとは全く思ってないかな。
あとは、起業する前に「信頼できる人を3人作る」っていう感じですかね。
人脈なんですけど。
仕事上でね。
起業を考えている仕事関係で、「信頼できる人を3人作る」っていうことですかね。
そうすれば、起業しても大丈夫?
うん。やっぱり「人に助けてもらって、ここまで来たな。」っていうのは思いますね。
自分の力だけで起業できたと思ってないし。
ターニングポイントの時に話した人が、一番の信頼出来る人なんですけど、その人に出会え
たことが本当に大きかったです。
仕事の中での概念も変わったし。
裏切ったというか、俺が「起業する。」っていう話をした後も、未だに仲良くしてもらってるし、すごいありがたいなと思っていて。
自分が会社に呼んだ奴が勝手に辞めちゃったら、嫌じゃない?
俺は裏切ったと思ってるんだけど。
だから、その人には「悪いことしたな。」と、ずっと思っていて。
その時は筋を通して謝ったけど、未だに罪悪感はあるかな。
あとは「謙虚さは絶対に失っちゃいけないな。」と思う。
どうすれば、自分のやりたい仕事で飯を食っていけますかね?
それしか考えてないですからね。
やりたくないことはやらなくていいんじゃないですか?
さっき言ったように、ちゃんと世間の流れを見て、謙虚さを持って、クライアントに好まれるような仕事をして、なおかつ好きなことをやればいいんじゃないですかね。
全てを手に入れようと思ったら、できないですから。
「自分がしたいことだけしたい。」っていうのもありますけど、それではまかり通らない部分もあるので。
ある程度、自分で咀嚼して考えながら、砕けていくというか。
それで、好きなものに変えていけばいいんじゃないかなと思いますよ。
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起業を目指す人へのメッセージ
起業を目指す人に向けて、最後にメッセージをお願いします。
俺を追い抜かないでください。(笑)
とりあえず、「何でもやってみる。」っていうことが大切なんじゃないですかね。
それが経験になるし、無駄なことは一個もないので。
失敗したとしても、その失敗も経験になるので。
色々やってみないと始まらないので。
俺、薄っぺらいな。(笑)
抽象的じゃなく、具体的じゃないとダメだ。
でも、本当になんでも経験した方がいいと思うよ。
今の子はやっぱりしないもんね、経験を。
まぁ、2極化しているのかもしれないね。
すげぇやる奴はすげぇやるだろうけど。
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