独立するにはどのように行動すればよいのでしょうか?
今回、ラジオプロデューサーとして独立した相沢知宏氏に「セミナー講師として独立した経緯と厳しかった起業塾」というテーマでインタビューを行いました。
セミナー講師をやりながら通った厳しい「起業塾」について、セミナー講師として独立した経緯、セミナー講師から講座の営業をやることになったお話しなどを伺っています。
「いつか独立したい。」と思っている方、独立の準備をしている方の参考になれば嬉しいです。
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目次
セミナー講師をやりながら通った「起業塾」
出版社に勤めながら、セミナー講師の仕事をされていたんですか?
セミナー講師の仕事は、出版社を辞めたあとですね。
それと同時に、仕事ではないんですけど、自分の自腹で「起業塾」に通っていたんですよ。
そこの「起業塾」が厳しかったのも、疲労が溜まった原因の1つだと思います。
その起業塾は「自分の独自の強みを作って売る。」っていうのを強みにしている塾だったんです。
その起業塾が何十万って払って入るんですけど、毎日のように怒られるんですよね。
毎日日報を書いて、自分のタイムスケジュールとか、何をやったかとかも全部書いて提出するんです。
まぁ褒められることはないですね。
全部ダメ出しされます。
毎回ダメ出しされていると、だんだん元気なくなってきますよね。
そこの起業塾に通った意味はあったんですか?
反面教師ですごく勉強になりましたね。
さっきお話しした講師の斡旋をしている会社の社長さんも、どちらかというとプレッシャーをかける方の人なんですよね。
「あれやりなさい、これやりなさい。」みたいな。
業務以外のすごく面倒くさい仕事を押し付けられて。
「これ業務じゃないですよね?」って言っても、「これもトレーニングだから。」って、どんどん仕事を振られて。
そういった色々な事が重なって、過労で倒れたっていうのがありましたね。
僕もまさか過労で倒れるとは思いませんでした。
たぶんそれまでの何年分かの疲労が積み重なったんだと思います。
その時だけの疲労じゃなかったと思うんですよね。
たまたま、その時ふらっと倒れちゃっただけなんですよ。
でも、救急車が来ちゃったから乗らなきゃいけないっていう。
結果的に何の異常もなかったんですけど、倒れてからは無理をしないようになりましたね。
セミナー講師として独立した経緯
独立した経緯はどうだったんですか?
出版社に勤めていて、29歳になって「今独立できなかったら、きっと独立できない」と思って、独立した感じです。
当時、出版不況だったんですね、今もですけど。
出版業界自体が縮小傾向だったし、僕がいた会社も中堅の出版社だったんですけど、3年連続赤字だったんですね。
僕が辞める年に黒字に転じたんですけど、社員をどんどん切っていて、優秀な人は他の出版社に転職しているっていう状況だったんです。
作っている本も二番煎じばっかりだったし、みんなが「この会社、どこまでもつんだろうね?」みたいな話をしていたんです。
なので「この会社にいられないな。今独立できなきゃできないな。」って思ったんですよね。
それでつながりのあった起業家とか経営者の方々に「何か僕ができる仕事ないですか?」ってメールを送ったのが、独立したきっかけですね。
そのメールは出版社を辞める前に送ったんですか?
出版社を辞める前です。
メールを送ったら、「講師やってみますか?」っていう話が来たんです。
そのメールが来た時点で、出版社は辞めて独立しました。
出版社を辞める前に、その社長さんに生計が立てられるかどうかは散々聞きました。
「いくら稼げますか?どのくらいの仕事がありますか?」って。
「こういう仕事があって、このぐらい稼げるよ。」っていう話をちゃんと聞いて、出版社は辞めましたね。
実際に独立してみたら、稼げなかったですけど。
よくある話ですよね。(笑)
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セミナー講師から講座の営業へ
出版社を辞めて、講師として独立しました。その後はどうなったんですか?
セミナー講師として独立して、講座をやった後、営業に行かされましたね。
講座に人を呼んでくる営業です。
今思うとおかしいんですよ、その時点で。
言わなきゃいけなかったんですけど、僕も「仕事がないんだったら何でもやらないといけないな。」と思っちゃったんで、営業の仕事をやりましたね。
個人事業主として、その人の会社で営業をやるという形で、成果報酬の飛び込み営業でした。
「社員じゃないのに、なんで営業しなきゃいけないんだ。」と思って、途中で辞めました。
でも、考え方はいろいろあると思うんですよね。
「その社長さんのやり方がおかしいんじゃないか。」っていう考え方もあるでしょうし、「それに付き合ってる僕が甘いんだよ。」っていう考え方も、両方あると思います。
僕は正直、両方あると思ってるんですよ。
だから、「その時は自分が甘かったな。」って思いますね。
でも、「一回営業はやってみなきゃな。」っていうのはあったんですよ、自分の中で。
「独立してちゃんと稼いでいこう。」と思ったら、営業って避けられない話なんですよね。
独立したら、営業は絶対に避けられないと思います。
どれだけいいもの作っても、営業する人がいなきゃ売れないですからね。
そうなんですよ。
どんなにクロージングの負担を少なくしようが、独立したら営業は避けられない世界なので、「じゃあ営業しなきゃいけないな。」と思って。
それで、一番きつい営業に行っちゃったんですよね。
そんな30万円とか40万円とかの講義の営業なんて、飛び込みで売れるわけないじゃないですか。
「もう嫌だ、やってられない。」ってなって、1〜2ヶ月で辞めちゃいましたね。
「無理です。そんな無給で働けません。」って言って辞めました。
それで「じゃあ自分で集客しよう。」と思って、「起業塾」に行ったっていう流れです。
その「起業塾」も厳しい塾で、お金払って入ってるんですけど、「お前次第だよ。」って言われて、毎日ガンガン怒られるっていう。
最初に見抜けなかった僕の未熟さなんですけど、たまたまそういうことが続いて、倒れちゃったんですよね。
倒れた後の生活
その後はどうなったんですか?
その後は、たまに先ほどの社長さんから仕事をもらいつつ、「起業塾」に通っていました。
もらっていた仕事っていうのは、頼まれた研修ですね。
営業を辞める時に、「営業はしません。」って言ってただけで、「講師を辞める」とは言わなかったんです。
だから、講師の仕事はたまにもらってたんですね。
それもあって、講師をしながら倒れてしまったのが、一昨年ぐらいの話ですね。
けっこう最近の話なんですよ。
全部、今から2年半ぐらい前の話です。
その「起業塾」は3、4ヶ月の講座だったんですけど、その時は30歳になってますね。
それで、倒れた後はどうなったんですか?
その後は、たまに研修の講師の仕事を振られたのをやるのと、自分で開催するセミナーをやりながら、たまにバイトをしていました。
後は、貯金を切り崩しながら、実家で休みながら過ごしてましたね。
20代の頃から仕事の合間に勉強してきたり、いろんな講演会やセミナーに行ったり、起業家の話を聞いたりしていたんです。
だけど、たぶん体力的にも精神的にも限界が来ていて、「もう頑張れないな。」っていう状態でしたね、当時は。
だから、休みながらたまに仕事をやって、後は家でぐったりみたいな状況でしたね。
今思えば、「燃え尽き症候群」だと思います。
その後は、ちょこちょこ色んな話が来たんですよね。
さっき言った、今年結婚しようと思っている彼女と再会したのもそのぐらいの時期だったんですよ。
僕が一番沈んでいる時に再会して、デートしているうちに自分が認められるわけですよ、男として。
それってやっぱり嬉しいことじゃないですか。
今までずっと自分が否定されてきたものが認められて、癒されることで自信になってきたっていうのもあります。
あとは「厳しい起業塾に行くのも嫌だな。」と思って、無料でやってる楽しそうな恋愛セミナーに行ってみたんです。
そうしたら、たまたまその講師の方が、経済的に成功されている方で、その方の元で勉強してみたりしました。
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独立して一番最初の売上
独立して、一番最初に売り上げが立ったのっていつなんですか?
最初に売り上げが立ったのは2012年の5月くらいだと思います。
3年半前の4月に独立して、5月に売り上げが立ちました。
すんごい少ないですけどね。
ただ、独立して1ヶ月で売り上げが立ったと言っても、学生の1ヶ月のバイト代くらいですよ。
最初、講師の営業に行ったんですよ。
そこに行ったのが独立して最初の売り上げだったと思います。
そこから食えるようになるまでの時間が長かったんですよね。
ネットショップとかもいいと思うんですよね、「稼ぐ」っていう意味では。
やりたい事と売れる事はまた別ですからね。
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