本を出版したいと思いますか?
本を出版するには3つの方法があるそうです。
今回、就職コンサルタントとして大学でキャリアカウンセリングを行っている高田裕明氏に「本を出版する3つの方法」というテーマでインタビューを行いました。
高田裕明氏は就職活動のノウハウ本「全員内定!」という本を出版しています。
その経験を元に、本を出版する事にやった経緯や本を出版する方法を伺っています。
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本を出版することになった経緯とは
どういう経緯で本を出版することになったんですか?
運がいいんでしょうね。
「やりたくなったら人に言え。」って言われて、それを信じてたんですよ。
就職活動をやっていて全然決まらない子達が決まるための法則みたいなものを見つけたんですよね。
就職活動に受からない人を受からせるのが僕の仕事じゃないですか。
どうにかしてこの人達を受からせる方法はないかなと思って、ずっと考えてたんですね。
就職活動がうまくいかない子は、そもそも自分の意見が言えないから、しゃべれない。
面接でしゃべれなかったら落ちるわけじゃないですか。
しゃべれない子が最低限しゃべれる時間は、頑張って1分だなと。
1分の内容をすごい濃くするしかないなと。
あとは、よく面接で落ちるのは、しゃべりすぎて落ちるっていうのもあります。
何言ってるかわからない自己紹介を5分くらいしちゃうと落ちますね。
でも、しゃべれない子はそんな能力はないんですよ。
頑張っても1分しかしゃべれない。
でも、世の中的に優秀な人って、1分ぐらいで話をまとめる能力が高いんですよね。
だから、話は短い方がいいと。
そこをベースに考えて、「彼らが1分で自分の事を伝えられるようなやり方が何かないかな?」って考えていったら、それを思いついて。
それをやったら、みんな就職先が決まっていったんです。
「みんな就活大変だって言ってるし、これを知っちゃえば別に大変じゃなくなるんじゃないか。」と。
今思えば普通なんですけど、その当時は「画期的なやつを見つけた!」と思って、「本にしたらいいんじゃないの?本を出版したいなぁ。」と思い始めたんです。
本を出版するには、けっこう分量が必要ですよね?
必要ですね。
本当は10ページぐらいあれば十分だったんです。(笑)
自分が本を出版するなんて当時思ってないですから、会う人会う人に言ってみるわけですね、「本を出版しようと思ってるんだよね。」って。
思ってるだけなんですけど。(笑)
ずっと「本を出版する。」言ってたら、知り合いの一人が「明日、本の出版セミナーがあるから、行ってみなよ!」って言われて、「あ、じゃあ行ってみます。」って行ったんです。
そこでエージェントの人達が「これからチームを組んで本の出版をやっていくので、著者さんを探しています。」みたいな感じだったんです。
本の出版セミナーに出る人って、みんな本の出版をしたい人だと思ってたんですけど、「本を出版したい人ってどれぐらいいるんですか?」ってエージェントの人が聞いたら、3人ぐらいしかいなかったんですよ。
僕はみんな手を挙げると思って手を挙げたら、「あれ?本を出版したいと思ってない人が来てるのかな?」って感じでした。
それがきっかけで「本を出版したい人は、一度無料でカウンセリングを行います。」っていう流れになって、カウンセリングをしてもらったんです。
それは自費出版なんですか?
いえ、自費出版ではないです。
エージェントにお金を払って、商業出版で出す方法ですね。
エージェントっていうのは出版社と著者をつないでくれる人です。
そのエージャントにお金を払って、エージェントが僕の代わりに企画書を持って営業をしてくれて、出版社が決まったら、出版社と僕のやりとりになるみたいな流れです。
エージェントに頼むのは、けっこうお金かかるんですか?
その時は30万円ちょっとでしたね。
だから、自費出版よりは全然安いです。
しかも、世界一周に行く前だったので、お金がなかったんですよね。
なので、なぜそこに決めたかというと、「成果主義でいきます。」と言っていたからなんです。
「最初に5万円はいただきます。出版が決まらなかったら全額お返しします。決まったら、残りの30万円を払ってください。」という話だったので、「どうせ俺のなんて決まらないだろう。」と思ってたから、「じゃあ、そこまで言うならやります。」と言ってお願いしました。
「5万円ならいいや。」と思って、話をして企画書を書いてもらいました。
数日後、営業の人が回り始める時にメールが一本飛んできて、「じゃあ今日から始めますね。とりあえず、サンマーク出版に出しときます!」って。
「サンマーク出版って聞いた事あるな。有名なところだな。どうせ決まらないだろう。」と思ってたんですけど、「頑張ってくれてるんだな。」と思って。
本の出版が決まっても困るわけです。
世界一周の為の貯金がなくなっちゃうので。
「サンマーク出版とか、すごいところに行ってくれるんだな。」みたいな感じでした。
それで2〜3週間ぐらいしたら、もう1回ポーンってメールが来て、「高田さん、なんかちょっといい感じなんで、今度会ってもらえますか?」って。
「いい感じになってるー!」みたいな。(笑)
「わかりました!行きます、行きます!」って返事をして、後日行きました。
サンマーク出版の役員の方が担当になってくれたんですけど、その方は人事部長から役員になった人で、採用を担当していたみたいで、たまたまちょうどその年からサンマーク出版が採用をやる年で、就職活動関係の本に興味があると。
そうしたら、「面白そうだから、一回やってみましょう!」って言って、本の出版が決まっちゃったわけです。
そうやって本の出版って決まるんですね!
そうなんです。
「本の出版が正式に決まったらご連絡します。」ということだったので、その時は帰りました。
今でも覚えてるんですけど、ちょうど木更津での仕事の帰りで、アクアラインを走る東京行きのバスに乗ってて、途中で電話がかかってきて、東京駅の地下で掛け直したわけです。
そうしたら「高田君、出版決まった!」って言われて、「マジっすか!?うわぁー!!」って東京駅の地下街でやっちゃったんですよね、あまりに嬉しくて。
「マジ!?俺、出版ができるんだ!本が出せる!」みたいな。
そんな感じで本の出版が決まって、もう一回サンマーク出版に行きました。
「よろしくお願いします。」って。
そうしたら、「高田さん、最初自由に書いてみてください。」って言われたので、「わかりました。自由に書いていいんですね。」って答えました。
家に戻った瞬間に、本の書き方も知らないし、長い文章も書いたことないし、「さぁ、どうしよう。」っていうのに気づいて。
最初かなり凹みました。
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本の執筆とは
本はどうやって書いていくんですか?
本の出版が決まって、まずはなんとか試行錯誤して一回書いてみましたね。
2ヶ月ぐらいかけて全部書いて持って行ったら、「全部やり直し。」って言われて。(笑)
それでもう1回書き直したんですけど全部終わらなくて、途中でフィリピンまで持って行ったっていうさっきの話です。
それで、フィリピンで完成させたっていう感じですね。
メールで送って、奇跡的に。
そこから1ヶ月ぐらい連絡が来なかったから、「もしかしたら、本の出版の話なくなっちゃったのかな、あまりにも酷すぎて。」と思ってました。
そうしたら、1ヶ月後くらいに「高田さん、今これで話を進めようと思うんで。」って連絡が来て、「よかった〜、通ってる!」って。
本は何ページ書くんですか?
180ページくらいですかね。
90,000文字〜95,000文字ぐらいだった気がします。
たぶんみんなそうだと思うんですけど、それまでに一番長い文章を書いたのが卒論で、僕は先生に恵まれていてですね、ワードを6枚で卒業しちゃったんです。(笑)
しかも、絵と図がいっぱい入っている6枚なので、文字数は全然ないっていう。
もう「本なんて書けんのか?」って感じですよね。
その文字数は向こうからの指定なんですか?
いや、そうじゃないですね。
「だいたいそのくらいだよ。」って言われて、「そのくらいをベースに書いてみます。」って言った感じです。
なので、1回目から90,000文字程度書いていきました。
ただ、全部やり直しになりましたけど。
本の題名は?
本のタイトルは『全員内定!』です。
本の売れ行き
本の売れ行きはどうだったんですか?
4,000冊ぐらいで止まってしまって、絶賛絶版になりましたね。(笑)
2年ぐらいを経て。
「30,000部売れたらベストセラーになる。」って言われてて、初版が僕5,000冊刷って、5,000冊を超えそうになったら増刷になってたんですよね。
増刷に届かなかったって感じです。
全然売れない人で100冊ぐらいとかって聞きますね。
普通の人だと2,000〜3,000冊…
詳しくはわからないですね。
今も、Amazonで見たら売ってますね。
ギリギリ売ってる感じですけどね。
でも、もう絶版になっちゃったんで、欲しい人だけ買ってくれたらいいかなっていう感じですね。
書店行って、自分で何冊か買っちゃったりとかしたんですか?
しました、しました。(笑)
あとは、周りのみんなが買ってくれて、Facebookとかでシェアしてくれたりしました。
サンマーク出版って会社が優秀なので、平積みにしてくれるんですよね。
初めてでよく分からない作家の本が、平積みになってるっていう。
本当にありがたい話ですよね。
次回の出版は
次また本を出すっていう話とか出てこないんですか?
ないですね。
もう本は書かないと思います。
依頼されても書かないですね、大変ですから。
本が4,000冊売れたら、どれくらいの利益が入ってくるんですか?
最初に払った35万円をギリギリ超えたかな…
だいたいトントンぐらいでした、僕に入ってくるのは。
300万円ぐらいかかるんですよ、本の出版って。印刷とか、表紙とかで。
5,000冊で300万円ぐらいかかるんで、5,000冊売れて、売り上げが500万円ぐらいですよね。
だから、5,000冊売れてトントンになっていくぐらいですね。
本を出版するのは大変ですけど、やりたい人は是非やって欲しいなと思いますね。
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本を出版する方法とは
「本を出版したい。」って思ったとするじゃないですか。どうすれば出せますか?
絶対出せます。紹介したら、絶対に決めてくれる営業の人がいるので。お金さえ払えば。
45万円ぐらいだったかな?「値段が上がった。」って言ってたんで。
でも、出版の人って普通100万〜200万円ぐらい取るんです。
それで、出版が決まらなくてもいいんですよね。
「本の出版が決まらなくても、お金は払わないといけない。」っていうのが普通らしいんですけど、破格の値段でやってくれたんですよね。
それで決めまくるので。決めまくってる営業マンの方はすごい優秀な方なんですよね。
他に本を出版する方法はありますか?
本を出版するやり方は3つあって、まず自分で出版社に連絡をして、企画書を送るやり方が1つ。
もう1つは「企画のたまご屋さん」っていうサイトがあるんですよね、本を出版する。
そこに投稿すると、出版社の人が見てくれて、「これいいね。」ってやつが選ばれたら、それから連絡が入って、本の出版につながるっていう。
それで、3つ目はプロの人に頼むと。
でも、インテリジェンスに関しては「本を出す」って言わずに出版しちゃったので、あんまりいい顔はされなかったみたいです。
噂なので、本当かどうかはわからないですけど。
高田さんが出版した本は、自分で思いついたノウハウなわけじゃないですか。それでもダメなんですか?
会社によってですけど、本当はダメじゃないと思います、辞めた後なので。
だけど、会社としてはいい思いはしないから、そこの会社からの仕事は減りますよね。
人の人脈では仕事をもらったりするんですけど、会社としてはそんなに。
でも、僕は大好きですけどね、インテリジェンス。
働いてた会社2社とも大好きですよ、僕は。
辞めた後に「自分の働いてたところが好きだ。」って言えるってすごいですよ。
1社目だと先輩社員とか上司の人、今でも仲良いんですけど、1年に1回ぐらい飲みに行ったりします。
一番最初の上司に出会えたのは、本当にデカいですね。
2社目は友達ができた事ですね。
同期は少なかったですけど、最高の仲間と知り合えたし、今でもお互いに切磋琢磨できるのはありがたいですね。
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