1000円カットの美容室が値段を上げた理由とは

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1000円カットの美容室とは

1000円カットの美容室に足を運んだことはありますか?

1000円カットの美容室とは、どのようなところなのでしょうか?

美容室オーナーの板倉貴宏氏に「1000円カットの美容室とは」というテーマでインタビューを行いました。

1000円カットの美容室の仕組みや他の美容室との違いを伺っています。

これから美容師を目指す方や、美容室を開業される方の参考になれば嬉しいです。




1000円カットの美容室とは?

「1000円カット」ってどうなんでしょうか?商売としても、美容師さんとしても。

どういう観点で見るかによるんですけど、例えば「一職人として」っていう意味で言うと、「手早く、かっこよく、かわいく、綺麗に」それを1日何人、何十人やるっていうやりがいがあることは確かだと思います。

それに喜びを感じる人ならば、1000円カットの美容室はいい職場だと思います。

でも、僕の場合は自分のペースが欲しい人なんですね。

「やれ。」って言われてやる仕事って、本当に反発したくなるんです。

そこに喜びは感じられないんですよ。

ただ、ダラダラやるのも好きじゃない。

お一人様のカットって時間かけようと思えばいくらでもかけられるじゃないですか。ゆっくりゆっくりやれば。

以前、普通にパーマもカラーもやる美容室で働いていた時も、だんだん年数を重ねてお客様も増えていくと、お一人様をカットする所要時間は15分〜20分なんです。

トータルの時間でお客様は過ごされるので。

美容室の仕事の流れってどんな感じですか?

通常でいくと、まず美容室に入って、受付をします。

少し待って呼ばれたら、「今日どうしますか?」ってなって、希望の髪型が決まったら、「じゃあ、まずシャンプーしましょう。」って、シャンプーしますよね。

シャンプーしてあがってきたら、「じゃあ、切りましょう。」って言って切って、切り終わった後また流して、最終的にセットして、「どうぞ。」っていう流れですよね。

その一連の流れの中で、自分がお客様をたくさん抱えるようになってくると、分業というかアシスタントに協力してもらう形になって、シャンプーや受付も僕はそこにはいない。

カットの場面だけ「お願いします。」って呼ばれて行く感じなんですね。

それで「どうも〜。」って言って切り始めて、「どうですか?」ってやって、「大丈夫です。」って言われたら、「あと流してください。」っていう流れなんですよね。

実際、カットしてる時間は15分〜20分です。

ただ、トータルで見ると、お客様が来てから帰るまで1時間ちょっとは過ごしてると思います。

1000円カットの美容室でいくと、利益を上げながら自分の目標とする金額を稼ぐ為には、1000円カットって別名「10分カット」って言われてたりするんですけど、だいたい10分くらいでカットする事が望ましい状態なんですね。

お客様も「手早く終わった方がいい。」っていう方がいらっしゃるので、お互いの目的が合ってますから、それで成り立ってますよね。

1000円カットはそういうやりがいはあるんですけど、僕はマイペースなので、そこにプラス5分、10分欲しい。

以前働いていたパーマもカラーもやる美容室での、カットの所要時間と同じくらいは取りたいと。

そうなると、例えば10分のところを20分にするには、単純に金額を倍にすればいいんだという感じで、今の2000円という金額を決めました。

美容室の仕事の流れとは

実際1000円カットの美容室ってやっていけるんですか?違う業界の人間からすると、「1000円で大丈夫なの?」っていう感覚があるんですが…

「1000円カットでやっていけるの?」っていうのは、すごい言われてました。

実際、僕はずっと一人でやっているので、収支の内訳も自分で分かるじゃないですか。

正直、体力が続けば、特に独立したてとか、オープン当初の広告とかにもよりますけど、1000円カットの美容室は比較的売り上げを乗せやすい、軌道に乗せやすい感じはあります。

ただ、例えば普段5000円でカットするところが、「お試しで1000円カットやります!」ってやってたら、ちょっと怖くないですか?

僕は「どんなところなんだろう?ちょっと怖いなぁ。」と思ってしまいますね。

だから、やるなら最初から「1000円カット」をウリにした美容室を始めるか、2000円ぐらいの価格帯のところが、最初だけ「お試し価格、1000円!」というキャンペーンをやったほうがいいと思います。




1000円カットの美容室を2000円に価格変更した理由

なぜ2000円カットの美容室にしたんですか?

もともとあそこのお店って、僕がやる前は1000円カットの美容室だったんですよ。

それで、そこをやっていた人が辞めるっていう話で、経営者の人が「あそこの美容室が空くんだけど、やる?」って言われて、1000円カットの美容室を1回引き継いだんですよ。

ただ、1000円カットの美容室を続けているとお客様もちょっとずつ増えていったんですけど、仕事量に対してのサービスのバランスがよく分からなくなっちゃって。

散々周りから「もうちょっと値段あげろ。」って言われてて、僕ももともと色々な価格の美容室でやっていたので、最初「1000円」っていう価格にちょっと抵抗があったんですよね。

自分で美容室をやり始めたきっかけは、「自分1人で自由にやりたかった。」っていうのがあって、その話に乗ったんですけど、1000円カットの美容室だといらっしゃる方も「1000円だから。」と思っていらっしゃるんですよね。

どう思って美容室に来るかはお客様次第なんですけど、自分自身「もうちょっと気持ち良く仕事したいな。」っていうのがあって。

1000円カットだと限られた時間の中で、ある程度の人数をカットしないといけないんですよ。

そうすると、お客様一人一人にかけられる時間もサービスも、自分の中で納得いくものができなかったりするんですよね。

あと、今の美容室は設備的にシャンプー台がなかったりするんです。

その中で値段を考えた時に、「単純に倍にしてみよう。」と考えました。

こうやって言っちゃうとおこがましいんですけど、「僕という美容師を目的に来て下さる方が残ってくれたらいいな。」という想いで2000円に値上げをしました。

倍の金額って、普通に考えたら「おおっ!」ってなるじゃないですか。

最初「安いから」で行ってた方が、「2000円じゃちょっと。」っていう事にもなるんですけど、「逆にその方がいいのかな。」って思って。

1000円が2000円になれば、単純に1人のお客様に倍の時間をかけられますから。

より満足していただけるサービスが提供できるんじゃないかなと。

例えば「1000円カット」でやっていると、僕は美容師だけど床屋さんだと思われたりするんですよ。

「おじさんが行くお店」みたいなイメージ。

でも、僕はそういう方向性ではやりたくなかったんですよね。

値段を変えてからも、男性の方も来て頂いていますけど、値段が変わる事によって、圧倒的に女性の数が増えて、「美容室として、好んで来て下さってるのかな。」っていう実感が今はありますね。

2000円カットに価格変更した理由

「1000円カット」から「2000円カット」になったことで、お客様の数も変わったんですか?

面白いもんで、半分になりますよ、本当に。

「もっと減っていくんじゃないか。」という予想のもとやっていたので、正直「売り上げが落ちなくてよかった。」と思いました。

売り上げは平行線のような感じですね。

正確に言うと、半分よりちょっと来て頂いていた感じなので、結果的にちょっとプラスになってます。

ただ、仕事量が圧倒的に減るんですよね。

時間をかければいいってものでもないんですけど、忙しい美容室って落ち着かなくないですか?




そうですね。自分が切っている時にお客さんがたくさん並んでいたら嫌ですね。

「少し余裕を持って過ごしてもらえるようになったかな。」っていう感じはありますね。

仕上がりはどうであれ「切り終わったらそれで終わり」みたいな美容室は嫌ですもんね。

1000円カットで忙しくしていると、そういう感覚がお互いに伝わっちゃうと思うんですよ。

急いでいる雰囲気がお客様に伝わって、お客様が気まずいみたいな。

それってお互い気持ち良く過ごせてない感じがしますよね。

「それでお金を稼いでるっていうのはどうなんだ?」ってすごく思うんです。

今も十分ゆったりして頂いてるかどうかは分からないですけど、ただ「以前よりはいい時間を作りやすくなったのかなぁ。」っていう気はします。

美容室「bono」オフィシャルブログ

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美容師として起業した板倉貴宏氏に、「美容師として起業する方法」を伺いました。
CMの影響で美容師に憧れを抱き、北海道の美容学校へ通った後、どのようにして美容師として起業するに至ったのかをインタビューしています。

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